えめばら園

Philosophier' Er nicht, Herr Schatz, und komm' Er her. Jetzt wird gefrühstückt. Jedes Ding hat seine Zeit.

2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

徳倫理のナチュラリズム Hursthouse (1999)

On Virtue Ethics作者: Rosalind Hursthouse出版社/メーカー: Oxford Univ Pr on Demand発売日: 2000/03/02メディア: ハードカバーこの商品を含むブログを見る Hursthouse, R. (1999) On Virtue Ethics (Oxford University Press) Ch.3 Irresolvable and Tra…

さまざまな自由意志直観とその心理的メカニズム Nichols (2006)

http://dingo.sbs.arizona.edu/~snichols/Papers/Folk_Intuitions_on_Free_Will Nichols, S. (2006). Folk intuitions on free will. Journal of Cognition and Culture, 6:57-86. Journal of Cognition and Cultureのこの号は実験哲学で特集が組まれていた…

「俗流社会生物学者」の語る「哲学」 キッチャー (1992)

キッチャー, Ph. (1985) [1992] 「野望の跳梁:社会生物学は人間の本性に迫れるか」(三中信宏訳), 『現代思想』 20, (5) : 62-92 なんとこんなところにフィリップ・キッチャーの翻訳があったんですね。キッチャーは戸田山科学哲学入門で説明の統合モデルの…

「推論のスタイル」と「哲学的テクノロジー」 ハッキング (2002=2012)

知の歴史学作者: イアン・ハッキング,出口康夫,大西琢朗,渡辺一弘出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/12/27メディア: 単行本 クリック: 86回この商品を含むブログ (40件) を見る ハッキング, I. (2002=2012) 『知の歴史学』 (出口他訳 岩波書店) 第2…

哲学と歴史の関係いろいろ ハッキング (2002=2012)

知の歴史学作者: イアン・ハッキング,出口康夫,大西琢朗,渡辺一弘出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/12/27メディア: 単行本 クリック: 86回この商品を含むブログ (40件) を見る ハッキング, I. (2002=2012) 『知の歴史学』 (出口他訳 岩波書店) 第2…

自然選択は信頼可能な信念形成戦略を好まないというスティッチの議論について Feldman (1989)

http://www.csus.edu/indiv/m/mccormickm/FeldmanRationality.pdf Feldman, R. (1998) Rationality, Reliability, and Natural Selection, Philosophy of Science, 55:218-227 仮に信頼可能な信念形成戦略を持つことが進化的なアドバンテージを持つとしても…

素朴心理学、機械、機能主義 大沢 (1990)

大沢秀介 (1990) 「素朴心理学は還元されうるか」, 『現代思想』 18, (7) : 134-142 機能主義と消去主義的唯物論が折り合わないことを述べた論文です。3節に興味深い論点があったのでメモします。 機能主義は素朴心理学に組み込まれている機械の概念に依存…

フレーム問題の強力さ 松原・橋田 (1990)

松原仁・橋田浩一 (1990) 「表象なしのロボットもフレーム問題に悩む」 『現代思想』 18, (7):160-167 有限能力の情報処理システムが(記述量と処理量を込みにした)計算量をどう減らすかという「一般化フレーム問題」(see also. Dennett 1984)は人間にすら…

進化論がもたらす認識にかんする懐疑論 Littmann (2011)

http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/05568641.2011.560028#.U6Kqu41_t8Q Littmann, G. (2011) Darwin's Doubt Defended: Why Evolution Supports Skepticism, Philosophical Papers, 40:81-103 自然淘汰によって作られた認識能力によってわれわれが…

【短い版】ヴィクトリア朝時代初期のポピュラーサイエンス O’Connor (2007)

The Earth on Show: Fossils and the Poetics of Popular Science, 1802-1856作者: Ralph O'Connor出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr発売日: 2008/01/30メディア: ハードカバーこの商品を含むブログを見る O’Connor, R. (2007), The Earth on Show, (Univ…

真なる信念を持つことはそんなに適応的なのか? Sage (2004)

http://download.springer.com/static/pdf/293/art%253A10.1023%252FB%253APHIL.0000014527.34545.c9.pdf?auth66=1403205899_653db9c8df6ff576b31d4d33ec81af79&ext=.pdf Sage, J. (2004) Truth-Reliability and the Evolution of Human Cognitive Faculties…

【長い版】ヴィクトリア朝時代初期のポピュラーサイエンス O’Connor (2007)

The Earth on Show: Fossils and the Poetics of Popular Science, 1802-1856作者: Ralph O'Connor出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr発売日: 2008/01/30メディア: ハードカバーこの商品を含むブログを見る O’Connor, R. (2007), The Earth on Show, (Univ…

『シリーズ 新・心の哲学』 信原・太田 (2014)

http://www.keisoshobo.co.jp/book/b177186.html http://www.keisoshobo.co.jp/book/b177187.html http://www.keisoshobo.co.jp/book/b177188.html ここは、えめばら園の中にある『シリーズ 新・心の哲学』の紹介をまとめてリンクするページです シリーズ 新…

ミルウィウス橋論法:進化は人間の認知能力にどう影響するか Griffiths and Wilkins (forthcoming)

http://philsci-archive.pitt.edu/5314/ Griffiths, P. and Wilkins, J. (forthcoming) When do evolutionary explanations of belief debunk belief? Darwin in the 21st Century <進化は適応を追跡する過程であり真理を追跡する過程ではない>。このこと…

リプライ:意識的過程が因果的効力を持たないことはない Nahmias (2014)

Moral Psychology: Free Will and Moral Responsibility (A Bradford Book)作者: Walter Sinnott-Armstrong出版社/メーカー: A Bradford Book発売日: 2014/02/21メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (8件) を見る Sinnott-Armstrong, W. ed. (2014…

19世紀末の神経研究 上田・杉山 (2003)

http://ci.nii.ac.jp/naid/110006439535 上田理沙・杉山滋郎 (2003) 19世紀末の"神経インパルス" : その本性と研究方法, 『科学史研究』 第II期 42(226): 76-87 19世紀末の神経科学の様子を報告した論文です。1897年、C.S.シェリントンは「神経インパル…

徳倫理における「道徳的動機」Hursthouse (1999)

On Virtue Ethics作者: Rosalind Hursthouse出版社/メーカー: Oxford Univ Pr on Demand発売日: 2000/03/02メディア: ハードカバーこの商品を含むブログを見る Hursthouse, R. (1999) On Virtue Ethics (Oxford University Press) Ch.3 Irresolvable and Tra…

社会認知理論における自由意志 Bandura (2008)

Are We Free?: Psychology and Free Will作者: John Baer,James C. Kaufman,Roy F. Baumeister出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2008/02/25メディア: ハードカバーこの商品を含むブログを見る Baer, J., Kaufman, J., & Baumeister, R., eds. (2008) …

身体の病気に関する「正常」概念の解明不足について カンギレム (1966) [1987]

正常と病理 (叢書・ウニベルシタス)作者: ジョルジュカンギレム,滝沢武久出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 1987/12メディア: 単行本購入: 1人 この商品を含むブログ (11件) を見る カンギレム, G. (1966) [1987] 『正常と病理』(滝沢武久訳 法政大学…