http://plato.stanford.edu/entries/moral-anti-realism/moral-error-theory.html
- Joyce, R. (2007) Mackie's arguments for the moral error theory
マッキーの錯誤理論とそれをめぐる議論の応酬をまとめたSEPの記事を読みました。次のように整理できます、
1)相対性からの論証:道徳的不一致を説明する最善の方法は錯誤理論
├─ 【反論1】道徳的不一致はそんなにない
│ ├─ (1)不一致はそんなにない
│ └─ (2)不一致はあるが、一致の方がたくさんある
└─ 【反論2】広範な道徳的不一致はあるが、錯誤理論以外の説明の方が最善である
2)奇妙さからの論証:我々の考えるような道徳的性質は奇妙だ
2−1)存在論的部分:道徳的性質は奇妙
├─【解釈1】 認知すると動機をあたえるので奇妙である
│ └─ あまりチャリタブルな読みではない
└─ 【解釈2】欲求超越的な理由をあたえるので奇妙である
└─ ただし……
├─ 一定の制度のもとでの欲求超越的理由……これは奇妙ではない
└─ 客観的な欲求超越的理由……これは奇妙
2−2)認識論的部分:道徳的性質を認知するための奇妙な認知能力が必要
└─存在論的部分に依存