- 作者: Gary Hatfield
- 出版社/メーカー: The MIT Press
- 発売日: 1991/01/10
- メディア: ハードカバー
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- Hatfield, G. (1990). The natural and the normative: Theories of spatial perception from Kant to Helmholtz. Cambridge, MA: MIT Press.
Ch. 2 Mind, Perception, and Psychology from Descartes to Hume
- 1 Psychology, Naturalistic and Otherwise
- 2 Theories of Visual perception ←いまここ
Ch. 4 Spatial Realism and Idealism: Kant read, revised, and rebuffed
- 1 Foundations of Transcendental Knowledge in Fries and Herbert
感覚理論の構図
対象 → 感覚器官 → 感覚中枢[sensorium]/共通感覚[common sense] → 心
・このうち、対象から共通感覚までの部分は機械論的に扱えるとされる
視覚の場合
対象 ー[光]→ 網膜像 ー[視神経]→ 共通感覚 ー→ 心
[1] 自然学的段階:対象から網膜像まで
[2] 生理学的段階:網膜像から共通感覚まで
[3] 心理学的段階:共通感覚から心まで
所与と心的操作
・生理学的段階の最終産物が心にとっての所与となる。この所与と、実際の経験との間にギャップがある場合、何らかの心的操作の存在が想定できる。
・たとえば視知覚の場合、所与は二次元だが私たちの実際の視覚経験は三次元的であり、所与には何らかの心的操作が加えられていると考えられる。
(※心的操作はあまりに素早く行われるので、私たちは所与そのものに対してアクセスを持たない。だが、所与のありかたは共通感覚における神経活動によってきまっており、その活動は視神経末端での活動と同型であると想定されたため、網膜像が二次元であることから所与もまた二次元だとされる)
網膜像(二次元)…同型…所与(二次元) <=ギャップ=> 経験(三次元)
空間的性質のサイン
・網膜像ないし眼の筋肉には、対象が持つ空間的性質のサインが潜んでいる。心は(触覚から得た経験をもとに)そのサインを読むことで、三次元的経験を生み出す
・サインの例
・調節accomodation
・両目の輻輳convergence
・視角
・対象と対象の間にどのくらいの数の物があるか
・空気遠近法
・小さい物ほど判明になる
連合と判断
・サインを読むという心的操作は、具体的には、判断だとされる場合(デカルトなど)と連合とされる場合(バークリなど)があった。
・ただし視知覚について連合説をとっても、全ての心的活動について連合説がとられるとは限らない
・一部だけ連合:バークリ、リード
・全部連合:ヒューム、ハートリー、ダーウィン、コンディヤック、ボネ