- 作者: Gary Hatfield
- 出版社/メーカー: The MIT Press
- 発売日: 1991/01/10
- メディア: ハードカバー
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- Hatfield, G. (1990). The natural and the normative: Theories of spatial perception from Kant to Helmholtz. Cambridge, MA: MIT Press.
Ch. 2 Mind, Perception, and Psychology from Descartes to Hume
- 1 Psychology, Naturalistic and Otherwise ←いまここ
- 2 Theories of Visual perception
Ch. 4 Spatial Realism and Idealism: Kant read, revised, and rebuffed
- 1 Foundations of Transcendental Knowledge in Fries and Herbert
二種類の自然主義
・「自然主義的な心理学」ということで、二種類のものを区別することが出来る
・形而上学的な自然主義:唯物論
・方法論的な自然主義:心的現象を、力学の法則のような法則で説明できるとする主張
・方法論的自然主義者は、知性のはたらきを想像力や感覚のはたらきに還元しようとする。だが、それらをさらに物質的粒子の運動にまで還元しようとする唯物論を採用するとは限らない。
ヒュームの場合……方法論的自然主義者
・「科学」の模範像としニュートンの『プリンキピア』
→ニュートンが運動の本性について発言しないように、ヒュームも精神の本性については発言しない
・行うべき仕事は、心的現象のカタログ作成(Mental Geography) + 心的現象間の法則の発見
・観念連合の法則
・想像力の法則であって知性の法則ではない
・”明晰判明”のような認識論的な語彙で表現されない
ロックの場合……自然主義的ではない
・観察と反省を重視する経験主義者ではあるが、自然主義者ではない
・知性を想像力や感覚に還元しようとしない
・認識論的な企図を持っている
(※Hatfieldの解釈では、ロックの単純観念・複合観念の分析や生得観念の分析は心理学的(記述的)なものではなく、観念の論理的起源を問題にする認識論的なものである。生得的であることは神によって備え付けられているということであり、認識論的に正当化されているということでもあった)