えめばら園

Philosophier' Er nicht, Herr Schatz, und komm' Er her. Jetzt wird gefrühstückt. Jedes Ding hat seine Zeit.

読んだもの

コーエン『カントの経験の理論』のカント解釈 Poma (1997)

The Critical Philosophy of Hermann Cohen: LA Filosofia Critica Di Hermann Cohen (Suny Series in Jewish Philosophy)作者: Andrea Poma,John Denton出版社/メーカー: State Univ of New York Pr発売日: 1997/02/01メディア: ペーパーバックこの商品を含…

シジウィックとショーペンハウアーの道徳哲学は似ている Macmillan (1898)

https://www.jstor.org/stable/2375591 Macmillan, Michael. (1898). Sidgwick and Schopenhauer on the Foundation of Morality. International Journal of Ethics, 8(4): 490–96. シジウィックの三大道徳原理に、正義・仁愛、賢慮がある。前2者をショーペ…

自然主義的誤謬では退けられない主張 Kahane (2016)

Moral Brains: The Neuroscience of Morality (English Edition)作者: S. Matthew Liao出版社/メーカー: Oxford University Press発売日: 2016/08/15メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る Guy Kahane. (2016). Is, Ought, and the Brain. In S. M. …

使用/言及区別、コミットメント、翻訳の不可能性 Derrida (1987)

ユリシーズ グラモフォン―ジョイスに寄せるふたこと (叢書・ウニベルシタス)作者: ジャックデリダ,Jacques Derrida,合田正人,中真生出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2001/07/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る Jaques Derrida (1…

本来性を重視させると道徳も重視される Kim, Christy, Rivera, Schlegel, and Hicks (2018)

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S002210311730519X Jinhyung Kim, Andrew G. Christy, Grace N. Rivera, Rebecca J. Schlegel, and Joshua A. Hicks (2018). Following one's true self and the sacredness of cultural values. Journal…

物語的な自己観と私たちの本質主義的な知覚 Morar and Skorburg (2017).

https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/21507740.2017.1326409 Nocolae Morar & Joshua August Skorburg. (2017). Relational Agency: Yes—But How Far? Vulnerability and the Moral Self. AJOB Neuroscience, 8(2): 83−85. 自己についての「関係的…

理想的観察者と個人の無視 Rawls 1999[2010]

正義論作者: ジョン・ロールズ,川本 隆史,福間 聡,神島 裕子出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2010/11/18メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 264回この商品を含むブログ (82件) を見る Rawls, John. (1999). A Theory of Justice. Revised Edition. …

感情労働の何が悪いのか? 信原 (2017)

情動の哲学入門: 価値・道徳・生きる意味作者: 信原幸弘出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2017/11/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 信原幸弘 (2017). 『情動の哲学入門』. 春秋社 第7章 感情労働 感情労働とは、情動やその表出の制御…

モラル・タイプキャスティング、そして本書のまとめ 唐沢 (2017)

なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対…

モノ化と動物化 唐沢 (2017)

なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対…

理論とシミュレーションの使い分け 唐沢 (2017)

なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対…

対応推論研究の古典と現在 唐沢 (2017)

なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対…

対人評価の二次元 唐沢 (2017)

なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対…

最大の快は最大の苦痛を上回らない Allen (1877)

https://archive.org/details/physiologicalae00allegoog Allen, G. (1877). Physiological Aesthetics. London: Henry & King Chapter II. Pleasure and Pain §2 Pain §3 Pleasure 痛みから快へ話を移すにあたり、アレンはベインが提起する次の法則に言及す…

痛み、エネルギー効率、蒸気機関としての人間 Allen (1877)

https://archive.org/details/physiologicalae00allegoog Allen, G. (1877). Physiological Aesthetics. London: Henry & King Chapter II. Pleasure and Pain §2 Pain 日常的な観察から、痛みは身体組織の破壊[disruption]と結びついていることがわかる。だ…

科学で答える「正義は国境を越えるか?」 亀田 (2017)

モラルの起源――実験社会科学からの問い (岩波新書)作者:亀田 達也岩波書店Amazon 亀田達也 (2017). 『モラルの起源』(岩波書店) 第1章 「適応」する心 生物学では、生き物を「適応」のシステムとして捉える 「適応」=「自然淘汰に基づく進化的適応」 こ…

19世紀後半ドイツ哲学のアジェンダ・セッターとしてのショーペンハウアー Beiser (2016)

Weltschmerz: Pessimism in German Philosophy, 1860-1900作者: Frederick C. Beiser出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2016/07/05メディア: ハードカバーこの商品を含むブログを見る Beiser, F. (2016). Weltschmerz: Pessimism in German Philosophy…

触覚には複数の感覚が含まれているのか?:歴史的概観 Hamilton (1860)

Hamilton, W. (1860). Lectures of Metaphysics and Logic, Vol. 2. Edinburgh and London: Willam Blackwood and Sons. pp. 155-157 以下に訳出したのはウィリアム・ハミルトンの『形而上学・論理学講義』から、触覚の複数性にかんする学説史を概観した部分…

ウェルビーイング療法と臨床 Ruini and Fava (2014)

Stability of Happiness: Theories and Evidence on Whether Happiness Can Change作者: Kennon M Sheldon,Richard E. Lucas出版社/メーカー: Academic Press発売日: 2016/06/30メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る Sheldon, K. M. &…

「内観は内を眺める過程ではない」:表象主義の内観観 Dretske 1995[2007]

心を自然化する (ジャン・ニコ講義セレクション 2) (ジャン・ニコ講義セレクション 2)作者: フレッド・ドレツキ,鈴木貴之出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2007/10/29メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (6件) を見る Dretske, F…

ペシミズムと生理学 Sully (1877)

https://archive.org/details/pessimismhistory00sull Sully, James (1877). Pessimism: A History and A Criticism. London: Henry S. King. 人生においては快より苦痛のほうが支配的だという非対称性の指摘は、ペシミストたちの基本的主張の一つです。この…

ポルトガルにおける科学博物館 Lourenço and Dias (2017)

http://www.journals.uchicago.edu/doi/full/10.1086/692690 Marta C. Lourenço and José Pedro Sousa Dias (2017). “Time Capsules” of Science: Museums, Collections and Scientific Heritage in Portugal. Isis, 108(2), pp. 390−398. 1991年、リスボ…

心理学(psychologia)と霊魂の学(scientia de anima) Vidal (2011)

The Sciences of the Soul: The Early Modern Origins of Psychology作者: Fernando Vidal,Saskia Brown出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr発売日: 2011/12/09メディア: ハードカバーこの商品を含むブログを見る Vidal, F. (2011). The Sciences of the So…

ジェームズ・サリーと心理学の二つの方法 Sully (1884)

https://archive.org/details/outlinespsychol02sullgoog Sully, J. (1884). Outlines of Psychology: With Special Reference to the Theory of Education. A Text-Book for Colleges. New York, NY: Appleton. サリーは、科学的知識に3種類の特徴を認める…

アロイス・リールと(未完の)実践哲学 Beiser (2014)

The Genesis of Neo-Kantianism 1796-1880作者: Frederick C. Beiser出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2015/01/27メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る Beiser, F. (2014). The Genesis of Neo-Kantianism, 1796−1880. Oxford: O…

草は学習しないので行為しないけど鳥は学習するので行為する Dretske (1999)

https://link.springer.com/article/10.1023/A%3A1005541307925 Dretske, F. (1999). Machines, plants, and animals: The origins of agency. Erkenntnis, 51(1), 19−31. ※内容的には『行動を説明する』の2章におおむね対応しています 合目的行為とは思考に…

自分は善いことをしたと思っている人は(結果はどうあれ)幸福である Philips, Nyholm, and Liao (2015)

Oxford Studies in Experimental Philosophy作者: Tania Lombrozo,Joshua Knobe,Shaun Nichols出版社/メーカー: Oxford University Press発売日: 2015/01/13メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログを見る Lombrozo, T., Knobe, J. & Nichols, S. (eds…

アロイス・リールの初期の哲学  Beiser (2014)

The Genesis of Neo-Kantianism 1796-1880作者: Frederick C. Beiser出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2015/01/27メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る Beiser, F. (2014). The Genesis of Neo-Kantianism, 1796−1880. Oxford: O…

そうだったらよいのでそうであるわけではない Greve (2011)

https://www.cambridge.org/core/journals/utilitas/article/wishful-thinking-in-moral-theorizing-comment-on-enoch/447CCEB140A48253D3AC2EFC1BF0919C Rob van Someren Greve (2011). Wishful Thinking in Moral Theorizing: Comment on Enoch. Utilitas,…

そうだったらよいのでそうである Enoch (2009)

https://www.cambridge.org/core/journals/utilitas/article/wouldnt-it-be-nice-if-p-therefore-p-for-a-moral-p/E1ADC27452AF423A1ED60D5F3FBDDE0A David Enoch (2009). Wouldn't it be nice if p, therefore, p (for a moral p). Utilitas, 21(2), 222-22…